登校前に腹痛を訴える息子。5月病か、甘えか、はたまた発達障害か?
腹痛で学校に行けない息子に、あれこれ対策をねったお話です。
子供に興味がない母親柴子の唯一と言っていい育児の悩み
私は正直なところ、自分の子供にそこまで興味がありません。だからか、いわゆる「ママ友」が昔からいません。子供をテーマとした会話が成り立たないからです。自分の子供にすら興味がないので、人の子供についての話題で盛り上がれる訳がないのです。
勘違いされると困るのですが、子供に対してきちんと愛はあるし、かわいいなとも思いますよ、もちろん^^
ですが、息子の人生は息子自身が満足に生きればいいと思っているので、いい意味で無関心、無干渉です。
幸いにも、これまで育児に手がかかった記憶がないのですが、しいて悩みを挙げるとするなら、息子は「登校前にお腹が痛くなる」ことがあります。
田舎町なので、「登校班」なるものが存在し、地区のメンバー1年生~6年生の10名程度が1列になって学校まで歩いていきます。
我が家は学校寄りにあるため、時間になると道の向こうから登校班がぞろぞろと歩いてきます。この集団を家の前で待って学校まで同行するのです。
これになぜか息子は乗り遅れてしまう。直前になるとお腹が痛くなるようで、トイレから出てこなくなります。
「ごめんなさい、先に行ってください」と班長さんに伝えるのが柴子のルーチンワークです。小学1年生の5月に始まり、かれこれ3年目。
当初は小学1年生だったのもあり、一人で歩いて行かせることに躊躇し、学校まで私が車や徒歩で送る日々でした。そもそも我が家は息子と2人暮らしなので、頼る人もいませんしね。
ちなみに通学距離は1Kmなので、徒歩15分の距離です。しかし、彼は小学3年生に成長した今も「一人での登校」を頑なに拒むのです。
察するに、「一人」も嫌だし「目立つ」のも嫌なのだと思います。親の私はこれだけ一人が好きなのに、不思議なものです。
朝の早い勤務だった頃は、毎朝イライラ、バタバタしておりました。文字通り、自分の尻は自分で拭いてくれよと願う毎日でした。(今も絶賛継続中)
小学校1年生5月:腹痛を訴え始める
当初はいわゆる5月病だと思っていました。
しかし予想以上になかなか収まらず、出勤時間にも支障が出るようになりました。
対処① 毎日車で送る
■結果:おぼっちゃまのような子になるのではという不安感が増大
忙しい朝は、歩いて送るのも限界があり、車で送ることが多くなりました。
子供の下僕になったようで、甘やかしているようで、朝からモヤモしてましたね。どんなダメ人間に育ってしまうのか、子供の将来が不安でした。
このままじゃいかん!と思う毎日が続きました。
対処② 理屈で説得する
■結果:理解はするようだが、改善に至らず。
理を持って諭してみたつもりでしたが、振り返ってみると、残念ながらねちねちした嫌味になっておりました^^;
普通の子ができていることが、なぜできないの?
歩いていくことのどこが嫌なの?
一人で歩いてても誰もあんたのことなんて見てないよ?
遅刻するより毎日車で行く方がカッコ悪いよ?
私が仕事に遅れることで、いろんな人に迷惑がかかるのがわかる?
あなたのお父さんも根性のない人間だったけど、あなたもそうなるよ? ←禁句w
自尊心を低下させたかもしれないと、後々反省しました。そしてなにが悲しいって、これでは全く改善しなかったのです…。
対処③ 無理やり途中下車
■結果:逆上してパニック→車に轢かれかけた
これにつづくは荒療治です^^; もう、予想通りのダメ親のダメ展開です。
「校門はすぐそこだよ!」という地点で車を停め、嫌がる息子を降ろしました。
すると、なんと息子はパニックに…! 発進する私の車を追って、喚き散らしながら車道に飛び出したのです。
急ブレーキする車。泣きわめく息子。
あとわずかで大惨事になるところでした。。
頭をかかえた私は、息子のかかりつけ医に相談することにしました。
対処④ 係りつけ医に相談
■結果:整腸剤が処方されるも、効かず
整腸剤であるビオフェルミン、ミヤBMが処方されました。しかし1週間飲み続けましたが、効果はありません。
薄々気づいてはいましたが、やはりこれはもうメンタル的なものか?再び、係りつけ医に相談しました。
対処⑤ 係りつけ医より、発達障害児外来へ紹介
■結果:診断は下らなかったものの課題が残る結果に
原因は「学校に行きたくない理由がなにかあるから」ではないかと、係りつけ医より発達障害児外来を紹介されました。
- 特定の授業についていけてないのでは?
- 嫌いな友達や先生がいるのでは?
なるほどそう来たかと、思いましたね。さすが医者。知見が広いです。
そこで早速紹介された2つの発達障害児外来を予約しました。初めて予約を取ったのですが、なんと半年待ち、1年待ちが当たり前という現状にびっくりしました。
近年、発達障害診断のハードルがかなり下がっている印象です。かくいう私自信も、様々な本を読む限り自閉症スペクトラムに含まれる気がします。どうにか生きてはいるものの、昔から生きづらさを感じていますからね。
そんな心理学的な知識もわずかばかりあったため、子供の発達障害疑いに不思議と違和感は感じませんでした。
さて、半年後。アンケートや、臨床心理士さんの面談を経て、3回目にようやく専門医の診断となりました。
結果「グレー」。
グレーってwww
空気を読む力は年齢以上に優れている一方で、表現する能力が年齢より劣っている、らしいです。
要は出力がへたくそなのに、へたくそな自分に気づく能力が高いという、「ザ★生きづらい人間の代表格」のような、なんとも残念な結果にww
発達障害児外来の専門医からは、「段取りが悪いけど、すごくいい人」って言われました。爆。
そしてあえて診断名を付けるならば、「適応障害」だと。しかし診断をつけることで息子の人生の重荷(デメリット)になる方が大きいから、今は診断はつけないでおこうとも言われました。よって、定期通院や治療も不要ですと。
いわゆるHSP(Higyhly sensitive person)、すこし周囲に過敏な子なのでしょうかね。そしてこうも仰いました。
「彼は標準偏差の外にいる子だから、 普通の子ができることができなくても、そこを比較しないようにね」、と。
この言葉は柴子の心に強くきざまれました。
息子よ。今までよその子と比較して悪かった…!
対処⑥ コーチングを学んで
結果:信じることで少し救われた?
息子が2年生のときは、比較的腹痛が落ち着いていました。
病院に通ったり、スクールカウンセラーに相談したり、周囲がバタバタしたのが良い方向に伝わったのかもしれません。
この頃、私はコーチングを学び始めました。
ゴールを二人で探したり、息子自身がどうなりたいのか、息子の考えを尊重して話を聴いてみたりしました。
コーチングの基本は、「クライアントをクライアント以上に信じて並走する」です。息子を信じた気持ちが通じ、その結果自信が取り戻せたのかもしれません。
「僕、2年生は毎日遅れずに学校に行けたよ!」と誇らしげでした。安定した2年生を送ることができました。
再燃した小学校3年。甘えの兆候が見え隠れ
信じるとは神の世界。
再び息子が腹痛を訴える背景には、人間の悪しき側面が見え始めたのです…。
嘘をつき始めた我が子。それでも信じ続けるか?
息子が小学3年生になった頃、再び腹痛が起こるようになりました。学校まで車で送る日が続くようになりましたが、発達障害児外来の先生の言葉を思い出します。
「そういう病気なんだから仕方ない」といった物わかりのいい母親でしたね。
ところがある頃から、明らかにズルしてるだろう、という素振りが見え隠れしてきたのです。
私は悩みました。コーチングでも「信用する」のが第一義です。「信用してるからね。嘘は言ってないもんね」と伝え続けます。
ある日、腹痛とは別件で、息子が小さな嘘を私についていることが発覚しました。宿題をしたと言ってしていないばかりか、ストーリーを詳細にでっちあげていたのです。
私はここぞとばかりに怒って見せました。悲しんで見せました。
信じている人を裏切るとはどういうことかと。
今後一切、あなたが言うことを私は信用しないよと。
それがどれだけ悲しいことか、わかるかと。
明日からお腹が痛いと言っても、信用しないからと。
加えて、サボりたいときはサボりたいと正直に言って欲しいと伝えました。嘘をつき続けるのは本当にしんどいことですから。
普段、私は怒らない方なので、とんでもないことをしでかしたのだと思ったようです。息子は泣いて改心した様子でした。
ちなみに翌日からも腹痛は続きましたが、「嘘を平気でつく」という行為はとりあえず除外できたのかなと思います。
水は低きに流れ、人は易きに流れます。楽な道を一度覚えると、険しい道へ戻るのは難しいものです。
「信じられることにも責任があること」を覚えておいて欲しかったのです。信用はタダでは得られません。また、一度失った信用は簡単には取り戻せません。
対処⑦ 係りつけ医に再び相談
処方薬を数回検討いただきました。
- 整腸剤(ビオフェルミン)
- 痛み止め(カロナール)
- 過敏性腸症候群(トランコロン)
いずれも芳しい成果なく、今回も本人のメンタル次第だろうと言う結論となり、薬の処方は止めてもらいました。
対処⑧ 考えずに行動に移す
大人でも、仕事が嫌だと朝起きれなかったり、緊張すると腹痛が起きたりしますよね。私もあります。気持ちは痛いほどわかります。
この頃「嫌なことを継続するコツ」のようなものをいろいろ見聞きしていたので、息子の腹痛にも当てはまるのではないかと試してみました。
- 行動する
- 習慣化する
要は、仕事したくないな~と思っていても、深く考えない。とりあえず、「パソコンを開く」「仕事の準備をする」といった、行動を実際に起こすことで脳をやる気にさせるというものです。脳科学者の池谷裕二先生の本から引用しました。確かに嫌々でも、やり始めると不思議と進むことってありますよね。
息子にはとりあえず外に出て空気を吸わせてみる作戦を決行してみました。家の中で腹痛をこらえ、時間を気にする環境…。考えただけでストレスです。
「うんち出たんだよね?じゃあとりあえず外に出てみよう」と連れ出します。
「あ、四葉のクローバーだね」
「トンボが飛んでるよ」
と気を紛らわせていると、まぁ、何ということでしょう。
その日から腹痛を訴えつつも、遅れずに出発することができるようになりました。行動が伴うと習慣になり、自信もついたようです^^
結論
考えて上手くいかないときは、行動してみると上手くいくことがあるようです。
とりあえず、やってみる。今のところ順調ですが、今後どうなることやら。
そのときの、その子の最適解を一緒に探して行ければいいのかなと。山あり谷ありでも、一歩ずつ進んで行けるといいですね。
柴子の育児のゴールは「自走する子」です。
- 精神的な自立
- 経済的な自立
腹痛という精神的な自立を近いうちに果たしてくれると期待しています^^
以上、我が家の腹痛事件についてでした。今日もここまで読んでいただきありがとうございます★
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